社交不安障害とは
社交不安障害(通称:SAD)とは、社会的な場面において、強い不安を抱いたり、恐怖を感じてしまう病気です。
例えば、
・緊張して人と話せない
・知り合いの集まりに入っていけない
・大勢の前だと緊張して声が震えてしまう
・会社で電話ができない
・みんなと食事ができない
・人前だと手が震えて字が書けない
など、このような場面はありませんか?
もし、当てはまっていたら、SADかも知れません。
このまま改善されずに時間が進んでしまえば、重症化してしまうかもしれません。
治療はなるべく、早い段階で取り組んでいくようにしましょう。
そうすれば、明るい未来が待っているかもしれません。
このSADには、どのような治療法が有効なのでしょうか。
具体的な治療法について、みていきましょう。
SADの治療方法
SADの治療方法は、薬物療法と精神療法の2つがあります。
薬物療法についてですが、薬の力を借りて患者さんが少しずつ慣れるようにしていくのです。
緊張や不安を少しずつ乗り越えていくことで、成功経験を積み重ね、症状の改善へと繋げていくのです。
使用する薬は、SSRIと抗不安薬です。
SSRIとは、社交不安障害の薬物治療の基本となる薬です。
脳内物質のアンバランスを整えて、不安を感じやすくなっている状態を感じにくくする効果があるのです。
抗不安薬とは、患者の気持ちを落ち着かせて、不安や緊張を和らげる働きをしてくれます。
SSRIと比べて即効性があるので、緊張する場面の直前だけ使用するといった必要なときだけ使うことができるのです。
精神療法とは、主に「認知行動療法」を用います。
患者さん自身がなぜ、不安や恐怖に感じるのかを知ることで、不安をコントロールしながら、これまで避けていた状況に立ち向かうのです。
あえて苦手な状況下に身を置き、時間を掛けて慣らしていったり、不安や緊張する自分と向き合ったりします。
こうすることで、徐々に症状が改善されていくのです。
治療は早めに!
SADは早期治療がとても大切になります。
なぜかというと、他の病気と合併しやすい病気なのです。
例えば、「アルコール依存症」。
不安や緊張を取り除こうとしてお酒の力を借りてしまい、どんどんお酒に溺れてしまい、依存へと繋がってしまいます。
SADの症状が重くなるとパニック障害やうつ病の発症へと繋がってしまいます。
そのようになってしまわないために、少しでもSADの心配がある方は心療内科や精神科の受診をおすすめします。